障害年金申請で診断書の記載が重要な理由
1 障害年金の基準について
障害基礎年金には1級と2級、障害厚生年金には1級~3級の等級があり、これらの等級に該当すれば障害年金が支給され、該当しない場合には障害年金が支給されません。
そして、上記の等級は法律上、病気やケガの影響で日常生活や就労にどの程度の支障が生じているかによって判断されることになっています。
等級を判定する基準を、障害の種類ごとにより細かく定めた「障害認定基準」では、多くの場合、診断書のどの欄にどのように記載されているかで等級が判断されるようになっています。
そのため、等級の認定には診断書の内容が非常に重要なウエイトを占めます。
2 診断書の重要性
多くの認定基準が診断書の記載内容によって定められているのは、できるだけ客観的な判断基準を作る必要があるからです。
また、日常生活や就労にどの程度の支障が生じているかを判断しようとしても、申請する側からの自己申告だけで認定していては、公正な認定にはなりません。
さらに、障害年金の審査は書面審査であり、申請者の体の状態を直接確認したり、どのような症状があるか直接話を聞いたりということは行われていません。
障害年金の申請において診断書が重要視される理由としては、以上のような事情が挙げられます。
3 診断書の記載を依頼する際に気を付けること
障害年金の等級は、診断書の記載の内容でほぼ決まると言っても過言ではありません。
また、診断書の記載内容は、全てが検査数値等のデータではなく、障害の重さについて医師の判断で記載する箇所があります。
そのため、診断書の作成を医師に依頼する際には、自分の症状について不足なく伝え、記載が必要な事項を診断書に記載してもらうことが必要になります。
どのような内容を伝え、どのような内容を記載することが必要かは、障害の内容やその症状等により異なります。
詳しくは、社会保険労務士や弁護士等の専門家にご相談ください。